Japanese Society for Oral and Maxillofacial Radiology

理事長ご挨拶

理事長挨拶

日本歯科放射線学会会員の先生方,2年以上にわたるコロナ禍の中,歯科医療の最前線で,日々奮闘しておられることに,心から敬意と感謝を表します。
今回, NPO法人日本歯科放射線学会の令和4・5年度理事長に就任致しました,日本大学松戸歯学部放射線学講座の金田隆でございます。
伝統ある本学会の発展と充実に貢献したい所存です。
今回の就任にあたり,会員の先生方に所信を述べさせていただきます。

1. 情報発信の源として社会に貢献する学会を目指します。
法人格を有する歯科医学に関する学会は,国民に対して,歯科医療に関する情報を絶えず継続的に発信しなければなりません。NPO法人日本歯科放射線学会においては,歯科放射線に関する専門知識や国際的なトレンドを,会員のみならず国民に伝える責任があると考えております。例えば,歯科医療に必須の放射線を用いた画像診断について,その必要性は何か,何が問題点なのか,国民は何に気をつけなければならないのか,などについて,エビデンスに基づいてわかりやすく伝える必要があり,本学会においてもさらにこの点を充実させて参りたいと思っております。
現在,日本は世界一の歯科用CT保有大国になっていますので,この歯科用CT装置の使用指針や歯科用CT読影研修会等の充実を図る必要があると考えます。また,診療用放射線の安全管理に関しては,本学会から全国の歯科診療所へ情報発信をしなければなりません。本学会が中心となり,歯科医師や国民への情報発信の源として社会に貢献する学会を目指します。

2. 「会員で良かった」と思っていただく情報交換を図ります。
学術活動を通じ,「会員で良かった」と思っていただけるような会員間のコミュニケーションを大事にした学会運営を図ります。メルマガ等を利用して,会員の先生方どうしの貴重な情報交換も併用し,研修会や学術講演会をさらに充実させます。アンケートやSNSを利用し,会員の皆様のご意見を学会運営へフィードバックして参ります。「会員で良かった」と思っていただくためには,会員のニーズに合う大会テーマや教育講演の設定・開催が必要です。会員からのご意見をくみ上げ,これに合致した情報を提供したいと思っております。歯科放射線学会への要望やご意見も多々あると思います。そのような先生方の声を大事にし,「日本歯科放射線学会の会員で良かった」と思っていただける学会運営を目指します。

3.専門医制度への充実と整備を図ります。
現在専門医制度の整備が進んでおりますが,現時点での厚生労働省告示が定める基準を満たすものとして厚生労働大臣に届出がなされているのは口腔外科専門医,歯周病専門医,歯科麻酔専門医,小児歯科専門医,歯科放射線専門医の5つです。現在,全国10万人を超える歯科医師のうち,広告可能な歯科専門医を取得しているのは約5%であり,そのうち,口腔外科専門医は2.1% (2083人),歯周病専門医は1.2% (1,181人),小児歯科専門医1.2% (1,152人),歯科麻酔専門医0.4% (363人)で,歯科放射線専門医に至っては0.2% (186人)(2019年調査)という少なさです。これは歯科放射線の専門医のメリットが小さいとみなされているからだと思います。また,歯科放射線専門医は大学に在籍している先生が大多数のため、地域格差も見られます。地域格差解消も含め,歯科放射線専門医の数も質も向上させたいと存じます。

4.学会誌の充実を目指します。
先人のお陰により,本学会は従来から和文誌,英文誌の2つを有する専門学会です。和文誌は有益な情報を日本国内に発信する,本邦で唯一の歯科放射線専門の雑誌として長く歴史を刻んでいます。今後も更に会員の先生方にご協力頂き投稿論文の充実を図りたいと考えております。「Oral Radiology」は,多くの先生方のお陰により,世界における歯科放射線関連の研究結果の主たる投稿先となり,Pub-Medに収載され,インパクトファクターも上昇し続けています。世界の歯科放射線に関するトレンドを会員の皆様に情報提供するため,「Oral Radiology」の内容をホームページでお伝えすることも予定しています。これら2つの学会誌のさらなる充実を目指します。

5.安定した学会活動への財政基盤を図ります。
安定した学会運営には盤石な財政基盤が必定です。そのために会員を増やし、また企業協賛を増やして参ります。近年,日本歯科医学会専門分科会や認定分科会では,学会会員数の増減が話題になっています。
本学会においても,従来から学会会員数の確保は,全国29歯科大学・歯学部の放射線科の新入医局員が本学会の新入会員として加入することで,会員数を拡大・維持してきました。しかしながら,近年の各歯科大学歯学部の入学定員削減,歯科医師国家試験合格率の低下,各大学の講座教員数削減,また定年による退会等により,大学からの会員数増加が困難な時代になっています。
本学会ではこの問題に対して2006年から取り組んでいる,全国の歯科開業医を対象とした,歯科医師生涯学習研修会等を中心とした教育委員会や防護委員会の全国規模での研修会開催等の地道な活動を通して対応して参りました。しかしながらコロナ禍も影響し,会員数の減少は進んでいる状況です。そのため、この活動を更に推進し,会員数の増大を図って参ります。学会が中心となり,研修会や学会プログラム等の魅力ある企画を立案し,安定した学会活動への財政基盤を図ります。

6.他関連領域との連携促進を推進します。
本学会は放射線を専門とする学会であるが故,医科や海外学会も含め,大変多くの関連学会と学術交流をしています。毎年,本学会は他関連領域との学会共催の申し込みを多々受けており,存在意義は非常に大きいものと考えています。今後,国際交流も含めた,他学会との連携促進も活発に行う予定です。欧米はもちろん,韓国や台湾の先生方とのアジアでの活発な交流も図る予定です。国内学会との連携は,従来から行われている口腔外科学会,臨床口腔病理学会との共催セミナー,口腔インプラント学会や顎関節学会,デジタル歯科学会等の関連学会との共催セミナーを通じ,海外や地域の歯科医師会の開業医も含む,他関連領域との連携を促進して参ります。

これらの実現には多くの会員の皆様のお力を賜りたいと思います。
微力ではございますが,日本歯科放射線学会のさらなる発展のために誠心誠意努めてまいります。
どうかよろしくご高配の程をお願い申し上げます。

2022年6月4日
日本大学松戸歯学部放射線学講座 教授
金田 隆

理事長紹介

日本大学松戸歯学部放射線学講座 教授
金田 隆(かねだ たかし)

1986年3月31日 日本大学松戸歯学部卒業
1986年6月 1日  日本大学助手 松戸歯学部放射線学教室
1993年4月 1日  日本大学講師 松戸歯学部放射線学教室
1996年7月 1日  アメリカ合衆国ハーバード大学医学部
Massachusetts Eye and Ear Infirmary 放射線科
研究員ならびにMassachusetts General Hospital
放射線科研究員
1999年3月 1日 日本大学教授 松戸歯学部放射線学講座

【免許・資格】
歯科医師
博士(歯学)(日本大学)
歯科放射線専門医・指導医

【受 賞】
1998年 第84回北米放射線学会にてRadioGraphics賞
1999年 第12回国際顎顔面放射線学会にてPoster award賞
2004年 第90回北米放射線学会にてCertificate of merit賞
2010年 第96回北米放射線学会にてCertificate of merit賞
およびExellence in Design Award賞
2013年   第99回北米放射線学会にてCertificate of merit賞
2015年 第101回北米放射線学会にてCertificate of merit賞
2016年   第102回北米放射線学会にてCum Laude賞
2017年   第51回米国頭頸部放射線学会 PosterAward賞
2019年 第105回北米放射線学会にてCertificate of Merit賞
2020年 第106回北米放射線学会にてCertificate of Merit賞

 

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